【注意】ペット禁止のマンションでペットを飼っているとどうなる？
今回は、不動産仲介の現場でもたびたび問題になる「ペット禁止マンションでのペット飼育」について、実際のトラブル事例や、飼ってしまった場合の対処方法、今後の住み替え先選びのポイントを詳しく解説します。
1.ペット禁止のマンションとは？
分譲・賃貸を問わず、マンションには「ペット飼育禁止」をルールとして定めている物件があります。
これは、【管理規約（分譲）】や【賃貸借契約書（賃貸）】で明記されているケースがほとんどです。また、当然のことながら、ご契約時の【重要事項説明書】、【契約書】に記載があり、ご説明を受けます。
禁止の対象になる動物の範囲は物件によって異なりますが、一般的には以下が含まれます。
犬・猫（小型犬含む）
鳥類（インコ・オウムなど）
ウサギ・フェレットなどの哺乳類
一部の爬虫類・両生類
場合によっては熱帯魚、水槽も対象に
「ペット可」と「ペット相談可」といった表記との混同がトラブルの原因になることもあるため、契約前にしっかり確認することが大切です。
2.なぜペット飼育が禁止されているのか？
マンションによっては、ペットとの共生を前提とした「ペット可マンション」もありますが、以下のような理由であえてペットを禁止している物件も少なくありません。
ペット禁止の主な理由：
鳴き声や足音による騒音トラブル
毛やフケ、糞尿などによるアレルギー・衛生問題
共用部分でのマナー違反（排泄・抜け毛など）
過去にペットをめぐる住民同士のトラブルが発生した履歴
将来の資産価値低下や購入検討者からのクレーム懸念
管理組合としては、「全体の住環境の維持」が最優先されるため、個別の希望が通らないこともあります。
3.ペット禁止物件で内緒で飼うとどうなる？
「バレなければいい」「うちの犬は静かだから問題ない」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実際には以下のようなケースで高確率で発覚します。
よくある発覚のきっかけ：
鳴き声・足音が階下・隣室に響く
ペット用品やペットの毛が共用部に散らばっている
匂いが漂っている（犬・猫の独特な体臭やトイレ臭）
管理人が定期清掃や点検中に見つける
配送業者や訪問者の報告
他住民の通報
発覚した場合に起こり得るリスク：
賃貸物件の場合：
契約違反による強制退去通告
敷金返還なし、違約金請求
管理会社の「ブラックリスト」登録
分譲マンションの場合：
管理組合からの指導・是正命令
度重なる違反で裁判・損害賠償請求
住民同士の人間関係の悪化
ペットを守りたい気持ちはわかりますが、ルール違反によって自分とペット、周囲の住人すべてがストレスを抱える状況になってしまいます。
4.ペットをすでに飼ってしまっている場合の対処法
「気がついたら情が移ってしまって手放せない」「保護した犬を引き取った」など、やむを得ず飼ってしまった方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、早期の対応が重要です。
1. 管理会社・オーナーに相談する
正直に事情を説明し、猶予期間をもらえないか相談しましょう。
短期間での転居を検討している旨を伝えることで、対応が和らぐ場合もあります。
2. ペット可物件への引越しを検討する
ペット可賃貸物件を探すのが最も確実な方法です。
特に「ペット共生型マンション」は、ペットとの暮らしを前提に設計されており、設備や周辺環境も整っています。
3. 一時的に預ける
信頼できる家族や知人、動物保護団体などに一時的に預かってもらう選択も。
飼育禁止物件に居続けるリスクを考えると、ペットにとっても環境の良い場所を選んであげることが大切です。
5.「ペット可物件」の探し方のポイント
次に住み替えるなら、最初からペット可物件を探しましょう。
以下のポイントを押さえておくと安心です。
チェックリスト：
ペット飼育が契約書で明記されているか
飼育可能な動物の種類や頭数制限
共用部分での抱っこ・ケージ利用のルール
ペット用足洗い場やドッグランの有無
近隣にペット可の公園・病院があるか
物件探しの際に、必ず【ペット飼育の可否】を確認する事が大事です。
6.まとめ｜ルールを守ることが飼い主とペットを守る第一歩
ペットは家族の一員であり、大切な存在です。
だからこそ、飼う前に住まいのルールを確認することがとても重要です。
「こっそり飼えば大丈夫」という考えは、ペットにも自分にも住環境にも、決してプラスにはなりません。
すでに飼っている場合は、トラブルになる前に専門の不動産会社へ相談し、最適な解決策を一緒に考えていくことが大切です。
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