空き家に潜むリスク! 害獣・害虫被害とその対策
目次:【空き家に潜むリスク! 害獣・害虫被害とその対策】
空き家の増加が社会問題となっている中、空き家を所有している方が注意すべきリスクの一つに、害獣や害虫の被害があります。空き家は人の出入りが少ないため、害獣や害虫が住み着きやすく、その結果として建物や周辺環境に深刻な影響を及ぼすことがあります。ここでは、空き家における害獣・害虫被害のリスクとその対策について解説します。
空き家が抱える害獣・害虫のリスク
空き家は、人の活動がなくなり環境が静かになるため、害獣や害虫にとって理想的な住処となります。以下のような害獣・害虫が特に問題となります。
1、ネズミ
ネズミは食料を求めて建物内に侵入します。小さな隙間や穴を通じて屋内に入り、屋根裏や壁の隙間に巣を作ります。ネズミが噛みつくことで電線や木材などを損傷し、火災の原因となることがあります。
また、ネズミは多くの病原菌や寄生虫を媒介します。例えば、レプトスピラ症やハンタウイルスなどの感染症を引き起こすことがあります。これらの病原菌はネズミの尿や糞を通じて人間に感染します。
2、シロアリ
シロアリは木材を主な食料とし、湿気の多い環境を好みます。空き家は換気が不十分で、湿気が溜まりやすくなります。これにより木材が腐りやすくなり、シロアリの侵入を助長します。また、室内に家具や衣類が長期間放置されると、それらがシロアリの餌となり得ます。水を使わなくなることで排水トラップが乾燥し、そこからシロアリなどの害虫が発生する場合もあります。
シロアリによる被害は木材の腐食を進行させ、構造的な問題を引き起こす可能性があります。
3、ゴキブリ
食物や汚物を媒介し、感染症の原因となる場合があります。
4、イタチ
イタチは屋根裏や床下に巣を作ることが多いです。ネズミと同様、排泄物や巣材が家屋を汚染し、悪臭や衛生問題を引き起こします。
害獣・害虫の駆除方法
1、ネズミの駆除 侵入経路を断ち、再発を防ぐ
ネズミ駆除を成功させるためには、適切な手順を踏んで対応することが重要です。
①ネズミの侵入経路を特定
ネズミは狭い隙間から建物に侵入します。まずは、壁や床、屋根裏、配管の隙間など、ネズミが入り込める箇所をチェックし、侵入経路を特定します。
②駆除用トラップや毒餌の設置
ネズミ駆除にはスナップトラップや粘着トラップ、毒餌が効果的です。特に侵入経路付近や巣が見つかった場所にトラップを設置します。毒餌は効果が高いものの、ペットや小さな子供が誤って触れないよう注意が必要です。
③巣の除去と消毒
ネズミを駆除した後は、巣を取り除き、その場所を徹底的に消毒します。ネズミは病原菌や寄生虫を持っている可能性があるため、消毒作業を丁寧に行いましょう。
④再侵入防止
最後に、建物の隙間や穴をしっかりと修理して、ネズミの再侵入を防ぎます。特に、換気口や配管周りはしっかりと封鎖することが重要です。
2、シロアリの駆除方法 建物を守るための徹底対策
シロアリの駆除は早期発見と迅速な対応が鍵となります。
①シロアリの巣の特定
シロアリの巣は、木材が湿気を帯びた場所や地面に接している部分に作られることが多いです。壁のシミや床下の木材の状態を確認し、シロアリの巣を特定します。
②シロアリ駆除剤の使用
市販されているシロアリ駆除剤を巣に直接噴霧します。シロアリ駆除剤は、シロアリを駆除するだけでなく、他のシロアリが巣に戻らないようにする効果もあります。
③専門業者によるバリア処理
シロアリの被害が広範囲に及んでいる場合、専門業者によるバリア処理が効果的です。建物の周囲や基礎部分に薬剤を注入し、シロアリの侵入を防ぎます。
④定期的なメンテナンス
シロアリは湿気を好むため、建物の換気を良くし、定期的に木材の状態をチェックすることで再発を防ぎます。また、建物周辺の枯れ木や木材を除去することも重要です。
3、ゴキブリの駆除方法 衛生管理と徹底的な駆除
ゴキブリは病原菌を媒介し、不快な害虫として知られています。ゴキブリ駆除には、衛生管理と併せて徹底的な駆除が必要です。
①衛生管理の徹底
ゴキブリは食べ物のカスやゴミに引き寄せられます。キッチンやダイニングエリアを常に清潔に保ち、食べ物の残りやゴミを適切に処理します。特に夜間には食べ物を密閉容器に保管し、ゴミ箱も密閉型を使用します。
②駆除用の殺虫剤やベイト剤の使用
市販のゴキブリ用殺虫剤やベイト剤を使用します。殺虫剤はゴキブリがよく出現する場所や巣がある可能性の高い場所に噴霧し、ベイト剤はゴキブリが食べそうな場所に設置します。ベイト剤はゴキブリが巣に持ち帰り、巣全体を駆除する効果があります。
③隙間や穴の封鎖
ゴキブリは壁や床の小さな隙間を通って侵入します。建物内の隙間や穴を塞ぎ、ゴキブリが侵入できないようにします。また、換気扇や排水口にも注意が必要です。
④定期的な点検と駆除
ゴキブリは再発しやすい害虫ですので、定期的に駆除作業を行い、再発を防ぎます。特に夏場はゴキブリの活動が活発になるため、頻繁にチェックすることをおすすめします。
4、イタチの駆除方法 法律を守りつつ適切に対処
イタチは「鳥獣保護管理法」という法律で保護されているため、勝手に駆除・退治および捕獲することはできません。イタチの駆除には、専門業者に依頼するなど法律を遵守しながら適切に対応する必要があります。
①巣の特定と追い出し
イタチは夜行性で、昼間は巣に戻っていることが多いです。巣を特定し、イタチがいない時間帯に追い出し作業を行います。市販の忌避剤や超音波発生器を使用するのも効果的です。
②巣の除去と消毒
イタチを追い出した後、巣を取り除き、その場所を徹底的に清掃・消毒します。イタチは同じ場所に戻ってくる習性があるため、しっかりと清掃することが重要です。
③専門業者への依頼
イタチの駆除は難易度が高く、また法律で保護されている場合があるため、専門業者に依頼することを強くおすすめします。業者は法的手続きを含めて、安全かつ確実に駆除を行います。
④侵入経路の封鎖
イタチの再侵入を防ぐためには、屋根裏や床下、壁の隙間など、イタチが侵入できる箇所をしっかりと封鎖します。特に、イタチは小さな隙間からでも侵入できるため、細心の注意を払って確認しましょう。
空き家の害獣・害虫被害対策
定期的な点検と清掃:長期間放置された空き家は、害獣や害虫にとって格好の巣となります。定期的に点検と清掃を行い、異常の早期発見に努めましょう。
外周の点検
外壁や基礎部分に隙間や穴がないかを確認し、見つかった場合は迅速に修理します。特に、換気口や配管周りは注意が必要です。
屋根と床下の点検: 屋根裏や床下も定期的に点検し、ネズミやイタチなどの侵入を防ぐための補修を行います。
専門業者による駆除
害獣や害虫が住み着いてしまった場合は、専門業者に依頼して確実に駆除しましょう。自己判断での駆除は、状況を悪化させる可能性があるため注意が必要です。
食料の処分
建物内に食料となるものが残っていると、ネズミやゴキブリの引き寄せになります。徹底的に清掃し、不要なものは処分します。
湿気対策
湿気を取り除くために、換気を行い、湿気対策を講じます。特に地下や床下の湿気対策は重要です。
環境整備
敷地内の草木やゴミを適切に処理し、害獣や害虫の繁殖を防ぎます。
まとめ
空き家を長期間放置すると、害獣・害虫被害が発生しやすくなり、最終的には建物の価値を著しく低下させる可能性があります。空き家の管理を怠らず、適切な対策を講じることが、将来的なトラブルを未然に防ぐ鍵となります。空き家の管理を怠らないために、地元の不動産業者に管理を依頼することも方法の一つです。
西宮市不動産売却の窓口「クリーン・エステイト」では、シロアリやイタチの駆除の専門業者をご紹介したり、空き家管理の代行もしております。お気軽にご相談ください。